筑波大学
田中文英研究室

JA

高齢者と家族をつなぐ仲介役ロボット

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メンバー :野口 洋平 (D1)
キーワード:仲介役ロボット、自己開示、高齢者支援ロボット、世代間コミュニケーション

「独居高齢者」と「離れて暮らす家族」をつなぐ、仲介役ロボットについて研究を行っています。仲介役ロボットとは、下図のように双方の家庭に設置された対話ロボットを単にローカルでの会話相手として用いるだけではなく、インターネットを介して接続し、遠隔地間のメッセージ交換を円滑化していくようなコミュニケーション支援技術です。このような新しい形でのロボットの活用は、高齢者のメッセージ入力を楽にするだけでなく、世代間コミュニケーションを容易にする可能性があるとして、社会的にも高い関心を集めています。

一方、社会心理学において、高齢者は健康上の問題や貯蓄の不安など、自身の悩みごとを簡単には打ちあけないことが知られています。 そこで私たちはこれまでに、仲介役ロボットの活用によって、高齢者からそうした悩みの開示を促しつつ、家族から有効なサポートを引き出していくことにフォーカスを当て、合計1200名を超える高齢者の実験協力のもと、仲介役ロボットが有すべき要求仕様について調査・分析してきました。

じっさい、これまでの研究から、仲介役ロボットを用いることによって高齢者が悩みごとを打ち明けやすくなることが判明しています。加えて、高齢者の性別や性格、悩みの種類に応じて、仲介役ロボットが家族への伝え方を適切に切り替えていく方法も明らかになってきています。

(2019.6.24 更新)