メンバー :千本松 輝 (M1)
キーワード:匂い提示デバイス、嗅覚コミュニケーション、非言語コミュニケーション、情動表出
人とロボットの嗅覚コミュニケーションに関する研究を行っています。嗅覚コミュニケーションとは、匂いやフェロモンなどによって個体間で情報のやりとりをすることであり、多くの生物にとって重要なコミュニケーション手段です。ヒトも例外ではなく、近年の研究では、他人の体臭から幸福や恐怖といった情報を受け取っている可能性があることが示されています。私たちは、従来無臭であるロボットが匂いを出すための装着型デバイスを開発し、人とロボットの嗅覚コミュニケーションについて研究しています。
本研究ではこれまでに装着型匂い提示デバイスのプロトタイプを開発しました。この装置は、CO2ボンベと、空気に匂いを付けるための香料ケース、空気の流れを制御するソレノイドバルブ、およびロボットの身体に這わせるためのチューブで構成されており、ロボットの動きに連動してロボットの周囲1メートル以内に匂いを提示することができます。
これまでの調査結果では、ロボットの動作により人間が受ける印象に影響を与える可能性が見込まれており、今後より詳細な調査分析を予定しています。
- Hikaru Senbonmatsu, Fumihide Tanaka: Robot with an Olfactory Display: Decorating its Movements by Smells, Proceedings of the 28th IEEE International Conference on Robot and Human Interactive Communication (RO-MAN 2019), in press, New Delhi, India, October 2019 [final draft, 534KB]
- 千本松 輝, 田中 文英.: コミュニケーションロボットを対象とした装着型芳香提示装置の検討. 第19回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会講演論文集, 2018.
(2019.7.31 更新)